2013年5月14日火曜日

もはやプラスワンではない

 

 メコン。

 世界のトレンドを表す、新キーワード。

 今週号の日経ビジネスで特集されてます。

 直接の意味としては、東南アジアを流れるメコン川のこと。

 メコン川流域の、ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマーといった国々が、世界の工場として、また市場として台頭し、注目されています。

 そこで、ちょっと前のBRICSという言葉と同じく、これら新興国グループの名前として「メコン」という呼び方になっているようです。

 域内人口は6億人以上、かつ一般工職の平均賃金は143ドルと12年前の中国よりも安い。

 また、国民の平均年齢は若く、2030年を見通しても生産労働人口の割合は6割以上とのこと。

 私たちの業界でも、北京オリンピック以降、中国以外の生産地を探す動きが活発になりました。

 工員の賃金上昇や原料高、不安定な電力、その他諸々の要因から、「チャイナプラスワン」という掛け声のもと、アジアのより低賃金な国での工場探しが始まったのです。

 長い生産期間や大きい生産ロット、原料手配の難しさなど、当初はいろいろと課題がありました。

 しかし、最近は中国での生産を続けることの難しさがどんどん増えてきているようです。

 日経ビジネスでも、「七重苦」として、中国ビジネスの課題が挙げられています。

 それは、1.反日感情、2.人件費高騰、3.労働者が確保できない、4.経済成長鈍化、5.厳しい競争環境、6.中国本位の政策運営、7.駐在員のストレス増大、の7つ。

 もちろん、中国が引き続き日本にとって重要な国であることは変わらないでしょう。

 しかし、もはやプラスワンという程度のものではなく、日本企業は大手を中心に、軸足をこれら東南アジアの国々にどんどん移しています。

 明らかに潮目は変わりました。

 約20年前、「これからは中国だ」というムードがありました。今まさに同じものを「メコン」に感じます。

 少なくともこの先20年、日本が発展していくためには、これら「メコン」の国々との密接に関わっていくことが必要でしょう。